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Channel: 吉祥寺の時計修理工房「マサズパスタイム」店主時計屋マサの脱線ノート
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「節酒」

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今週に入って酒を抜き始め、丸3日が経った。

 

たった3日の話しで恐縮だがそれまでの一月くらいは毎日欠かさず飲んでいたので、、、私としてはかなり 「抜いた」 感があるのだ。

 

しかしたった3日の事でも、朝起きた時の爽快感が全然違う。

 

前日に飲んだ時のなんとなくドヨーンとしたあの感じがないし、この年末は出来るだけ減らしてみようかなと思っている。

 

 

 

例年この時期になると、酒量が増える。

 

もっともこれは私だけではなくて好きな方は大体そうだと思うけど、年末が近づけば近づくほど何かにつけて 「忘年会」 と称した飲み会が増えて、、。

 

連日午前さまで今日あたりは真っすぐ帰ろうと思っている時に限って、しばらく疎遠になっているような仲間からひょっこり連絡があったりするのもこの頃。

 

しかし、あんまり毎日続けては身体に悪いし、、、懐にも響く。

 

だから今日ばかりは断ろーかなーとも思うのだが、どこからか(己の中から?) 「まあ年末だから」 という声が聞こえてきて、、、結局飲むことになる訳だ。

 

 

 

「このとこ続いてるから、、じゃ一杯だけ行くか!」 「そうだな、明日も仕事だから、一杯だけね」

 

大概はそんな風にして始まるが、、、ご存知の通り、こういうのが本当に一杯で終わった試しはない。

 

 

 

「おっと、もう無いか。 まあ、もう一杯だけ、な。」  「んー、そーだな、もう一杯だけな、、ママ、酎ハイ2つ!」 「はいはい、酎ハイ2つね。 でもマサさん、どうせまだお飲みになるならボトルにしておいた方がよろしいんじゃなくって? その方がお得よ。」 「いやいやママあ、今日はいいんだ。 本当に軽くで引き上げるから。 ありがと。」 

 

 

最初はこんな感じ。 その時点では、本当に軽くしておこうなどと思っているのだが、、、段々と空気が変わってくる。

 

 

「そーいやー中島ー、この間の話しだけどな、俺、昨日うちの若いのに言ってやったんだよ。 お前もいい加減母ちゃんの言いなりにばっかりなってねーで、たまには付き合えってな。 そしたらそいつ俺に何て言ったと思う? お付き合いするメリットありますか?だってよ! メリットだよ、メリット! ったく今のガキは話しんなんねーよなー。」 

 

「仕方ねーよ。 もう時代が違うんだから。 実際今どきの会社じゃ、飲みに付き合ったからって出世が早まる訳じゃないんだろ?」 

 

「あのな、別に俺たちの頃だって出世したくて上司と飲みに行ってた訳じゃないんだよ。 けど何となく人間同士の触れ合いみたいなもんがあったじゃん。 一緒に飲んでりゃ、仕事場じゃ何考えてんだか分かんねーよーな上司が結構いい人だなーなんてことがあってさ、帰り道には肩組んで同期の桜歌ったりしてな。 良かったなー、あの頃は、、、ヒック。 あ、ママ、酎ハイ2つお代わり!」 

 

「 あはは。 古いねー。 今どきそんなこと言ったって誰もついて来ねーだろ。 あ、ママ、俺の酎ハイ薄目でね。 明日仕事だから。」 

 

「お前仕事ったってどうせ遅いんだろー。 いいじゃん。 俺なんか早朝の満員電車に揺られてくんだぞー。 お前なんか自営だから勤め人の大変さを知らんだろー。 ママ、こいつの薄目じゃなくていいよ、うんと濃いのにしてやって! 」

 

 

こんな感じでいい加減酒が回り出し、、。

 

 

 

「確かに知らん。 俺はろくに勤めたことないからな。 けどお前だって、自営の厳しさは知らんだろー? 店が傾むきゃ銀行に家まで取られて住むとこもなくなんだぞ。 いつ路頭に迷うか分からない恐怖が分かるか? 傍目には楽そうに見えるかもしれないけど。」

 

「まあまあ、お二人とも、、まだ飲むんでしょ? ボトルにした方がお得よ、、。」

 

「ん? あー、そーいやーそーかな? ヒック、、 どうする中島、お前も飲むだろ? 」

 

「あー、いいよ。 なんでもオーケー。 ママがせっかくそう言ってくれてんじゃそーすっか! あ、ママも一杯やって。 カンパーイ!」 

 

 

大概はこんな風にして酔っ払いモードに突入し、、。

 

 

「らけどなー、中島、、ヒック。 お前も昔からかわららいよなー。 けろずるいよ。 昔はキューピーみたいな頭してたから禿げるぞーと思ってたら、、俺の方が禿げちゃったじゃん。 ママー、ママは禿げは嫌いかー?! ヒック」

 

「あらあら、そんなことありませんよ。 それより、、そろそろ終電の時間ですけど大丈夫? お二人とも明日お仕事でしょ?」

 

「えっ? もうそんな時間? まいったなー。 けどまあいいっか電車なんか。 タクシーがあるっしょ、タクシーが!」

 

「そうそう、そういやバブルの頃なんか会社から嫌っちゅうほどタクシー券貰ってなー、、毎日タクシーらったよ。 ヒック。 よーし、中島、今夜は飲むぞー!」

 

「オッケーオッケー、何でもオッケー!」

 

 

 

こういった夜が何日も続くと、当然、連日の2日酔い、寝不足。

 

釣りに行く前日の土曜日まで飲んでしまうと翌日の釣果にも響くし(?)、もとより仕事のパフォーマンスにも影響しかねない。

 

その他、地元の呑み仲間が身体を壊して断酒になったことなどもあって、、、今週から本気で節酒(断酒ではない)を始めたのだ。

 

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